連載:Azureモバイルサービスで作る簡単スマートフォンアプリ
iOSアプリを5分で作ろう! Azureモバイルサービスで簡単開発
Azureモバイル・サービス(BaaS)を使用してiOSやAndroidなどのアプリを作成していくことで、その魅力を紹介する連載がスタート。今回はToDoリストを管理するiOSアプリのサンプルを作成して動かしてみる。
Microsoft Azure(旧称:Windows Azure)モバイル・サービスは、その名のとおりモバイル・アプリ開発のためのサービスで、Winodws、Android、iOS、およびHTML用のSDKが用意されており、クロスプラットフォームの開発を容易に行うことが可能だ。
本連載ではAzureモバイル・サービスを使用してiOSやAndroidなどのアプリを作成していくことで、その魅力をご紹介したい。
Azureモバイル・サービスの特徴
Azureモバイル・サービスは2012年8月28日に開始された、比較的新しいサービスである。先日の開発者向けカンファレンス「Build 2013」にてGA(General Availability: 一般提供開始)となりプレビュー版から正式版となった*1。
- *1 スケジューラーやアラート機能などの一部の機能は除く。
主な特徴を以下に列挙する。
- クロスプラットフォームSDK
- クラウド(Azure)上に簡単にデータを保存できる
- 容易なユーザー認証
- 容易なプッシュ通知
- スケジューラー
- サード・パーティのリソースが使用可能
- カスタムAPI
- Gitによるソース管理
- 監視とアラート機能
このように多数の機能を取りそろえている。各機能の詳細については徐々に触れていくのでご期待いただきたい。
急速に注目されるBaaS(Backend as a Service)
Azureモバイル・サービスのような、モバイル・アプリのバックエンドとして動作するサービスを「BaaS(Backend as a Service)」と呼ぶ(また、モバイル向け以外のBaaSと区別して「MBaaS」と呼ばれることもある)。
BaaSは、Azureモバイル・サービスのほかにも、Parse、pushwoosh、CORE PUSHなどがある。
iOS向けToDoアプリを5分で作ろう
さて、前置きはこのくらいにして実際にAzureモバイル・サービス(以降、モバイル・サービス)を使ってみよう。
前準備としてAzureのアカウントをお持ちでなければ、無料評価版のアカウントを取得いただきたい。また、Xcode 4.4以上をインストールしていただきたい(当然ながら、本稿のアプリ開発にはMacが必要だ)。
Azureポータルにてサービスの作成
Azureポータルにアクセスし、以下の手順でモバイル・サービスを作成する。
【コラム】Azureポータルの日本語化
Azureポータルが英語の場合、以下のように2回クリックすることで日本語化が可能だ。
地球儀のようなアイコンをクリック後、「日本語」を選択する。
ダッシュボードでテーブルを作成する
モバイル・サービスの作成が完了したので、次にテーブルを作成しよう。
ダッシュボードからiOS版スタート・プロジェクトのダウンロード
[ダウンロード]ボタンのリンク先からiOS版スタート・プロジェクトをダウンロードして保存しよう。
ここからはXcodeの出番だ。
iOSアプリを実行する
ダウンロードしたzipファイルをFinderにて任意の場所に解凍して(次の画面はその例)、<サービス名>.Xcodeprojをダブルクリックする。
Xcodeを起動後に、そのままアプリを実行すると、iPhoneシミュレーターが立ち上がり、次の画面のようなToDoアプリが表示されるはずだ。
以下の手順でToDoアプリにタスクを登録してみよう。
登録したデータがクラウドに保存されていることを、Azureポータルにて確認できるはずだ。
最後に、登録したデータを「完了」にして、Azureポータルにてデータを確認してみよう。
全くコードを編集することなく、クラウドと連携したiOSアプリが作れてしまうことを体感していただけたと思う。
次回予告
今回作成したアプリを基に認証やプッシュ通知などの機能を追加していくので、ぜひ楽しみにしていただきたい。
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Azureモバイル・サービス(BaaS)を使用してiOSやAndroidなどのアプリを作成していくことで、その魅力を紹介する連載がスタート。今回はToDoリストを管理するiOSアプリのサンプルを作成して動かしてみる。
2. 認証機能とプッシュ通知をしよう!
iOSのサンプルでAzureモバイル・サービス(BaaS)の機能を紹介。Twitter、Facebook、Google、Microsoftなどの認証プロバイダーを使用した認証機能とプッシュ通知の実装方法を説明する。
3. モバイルサービス開発でコマンドラインを活用しよう!(Win/Mac/Linux対応)
Azure管理用のコマンドライン・インターフェース(CLI)を活用して、モバイル・サービス開発を効率化しよう。その活用方法を解説。